研究課題/領域番号 |
11650056
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
上田 裕清 神戸大学, 工学部, 教授 (40116190)
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研究分担者 |
柳 久雄 神戸大学, 工学部, 助手 (00220179)
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キーワード | 摩擦転写膜 / オリゴシラン / フェニレンビニレンオリゴマー / オリゴマー / ポリマー二層膜 / 配向制御 / UV-VISスペクトル / PLスペクトル / 偏光特性 |
研究概要 |
高分子の自己凝集によりナノメートル・オーダーで界面制御された表面上に分子配列を制御したσあるいはπ共役系オリゴマー薄膜を作成し、その配向構造と吸収および発光特性について検討した。 界面制御されたポリマー超薄膜基板の作成条件としてポリジメチルシラン(PDMSi)では300℃、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)では200℃の基板上での摩擦転写が高配向かつ連続性に優れた超薄膜の作成に最適であった。σ共役系オリゴマーとして置換基の異なる各種オリゴシランを合成した。各種オリゴシランのうちジフェニル基とジメチル基を導入したオリゴシランを用いることにより配列制御オリゴシラン/ポリシラン薄膜が作成された。一方、PPV膜を基板として作成したπ共役系オリゴマーのジスチリルベンゼン(DSB)誘導体膜では、導入するメトキシ基の数と位置により吸収および発光特性および配向構造を制御できた。配列制御オリゴー/ポリマー二層膜のうち、ホモエピタキシー膜は吸収および発光の著しい異方性を示すことを見いだし、膜中の分子配向と光学特性との関連付けに成功した。 また、PPVの摩擦転写法を酸化インジウム・スズ(ITO)導電性透明電極ガラス上へ適用した結果、ガラス上と遜色のない配向膜が作成できること、およびこれを基板として作成したDSB/PPV/ITO三層も光学特性の異方性を示し、従来困難とされていたITO電極上での配向膜の作成に成功した。
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