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1999 年度 実績報告書

画像処理による光学顕微鏡・電子顕微鏡光学系コマ収差補正手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650061
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

生田 孝  大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20103343)

研究分担者 岸岡 清  大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (50109881)
キーワード画像処理 / 能動型画像処理 / 透過型顕微鏡 / 透過型光学顕微鏡 / 透過型電子顕微鏡 / コマ収差 / 実時間コマ収差補正 / 3次元結像特性
研究概要

本研究の目的は、過去の科研費の交付を受けた「能動型画像処理方式による結像光学系収差除去・補正」に関わる研究をベースにして、透過型電子顕微鏡電子レンズのコマ収差あるいは高次の反対称型波面収差をもつ収差の補正手法に関する関連理論の確立と、画像処理に基づく実時間コマ収差補正装置を開発することである。
この目的に添って、平成11年度にはまず既存の3次元結像理論にコマ収差を含む高次反対称型波面収差関数を組み入れた結像理論体系を確立した。さらに収差補正の障害となる非線形結像効果のシミュレーションを行なった。この結果より、試料による位相遅れが1/20波長程度以上では非線形結像成分が必ずしも無視できなくなり、コマ収差補正にも悪影響を及ぼす事が確認された。さらにコマ収差を含む電子顕微鏡を模擬した光学顕微鏡でコマ収差補正を試みたところ、シミュレーションの結論と同様に、非線形結成分に対しコマ収差補正が過剰に作用する様子が確認された。さて本コマ収差補正手法はフーリエ空間上での単純な2次元位相補正フィルターに基づくものであり、近年高速化の著しいPC上で数分の1秒程度の時間内で実現可能である。目下このような実時間コマ収差補正装置のシステム設計とソフトウエアーの開発を並行して実施中である。一方今後予定している透過型電子顕微鏡への応用に関しては、共同研究者からのデータ提供を受けてその実現可能性を前向きに検討中である。電子顕微鏡の分野においてはこの様な実時間コマ収差補正が実現できればその意義はきわめて大きい。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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