研究課題/領域番号 |
11650065
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
竹田 辰興 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60272746)
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研究分担者 |
渡辺 二郎 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90011535)
加古 孝 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30012488)
牛島 照夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10012410)
福原 誠 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60272754)
小山 大介 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (60251708)
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キーワード | ニューラルネットワーク / コンピュータトモグラフィ / ラドン変換 / 選点法 / ポアソン方程式 / ヘルムホルツ方程式 / 人工境界条件 / データ同化 |
研究概要 |
ニューラルネットワーク(NN)によるCT像再構成問題と微分方程式解法において重要な誤差評価関数を一般化することで本方法を広い範囲に応用できる可能性を明らかにした。具体的には微分方程式、積分方程式、代数方程式の残差の二乗に適当なペナルティ係数をかけてNNの誤差評価関数としてNNに学習(最適化)させる。NNの豊かな関数表現力によって種々の問題が容易に解けるようになる。特に、その汎化機能のために平滑化や内挿が自動的になされるために誤差を含む実験データに関係した逆問題への応用が期待される。重要な応用分野は気象・気候シミュレーションで不可欠のデータ同化問題である。研究期間中にデータ同化問題のモデル問題を研究し満足できる結果を得た。また、いろいろな分野に現れる一般化アーベル変換にも威力を発揮した。 NN法に比較するため、標準的解法の研究を進めた。十分大きな二次元有界領域の外部でヘルムホルツ方程式の解について研究した。解は遠方ではゾンマーフェルトの外向き放射条件をみたす。円の内部は有限要素法(FEM)で、円の外部は基本近似法(FSM)で離散化する。この手法の正当化に関して部分的な成果を得た。また、Helmholtz方程式の3次元外部問題を,人工境界を導入して有限領域の問題にして有限要素法で解くことについて研究した.仮想領域法とSchwartzの交互法を組み合わせた新たな計算方法を見い出し数値計算を実施した.さらに、無限領域における有限要素法を用いた偏微分方程式の数値解法を研究し、音声発生問題に対して数値シミュレーションを行い実際の母音に近いフォルマントの形状を得た。地震波における表面波の取扱についても妥当な結果を与える境界条件を見いだした。領域分割計算に関して妥当な接続条件についての知見を得た。一方、医療診断用のPET(陽電子CT)において減衰Radon変換の一つに指数Radon変換がある。この変換の反転公式を示し、その離散近似式を与えた。この近似式は対象が不連続である時も再構成誤差が十分小さく正しく画像を再構成することを確かめた。
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