1)電子の移動を考慮した分子動力学手法の開発。 ○電子を弾性粒子、原子-電子間を弾性衝突とした場合のプログラム開発 ○上記プログラムを用いた本手法の評価、改良 ○計算手法の最適化による、計算時間の改善 2)全ての原子位置の時間変化から、組織構造を明確に表わす方法の提案。 ○Missorientation Angleを元にした表現方法を用いた表示プログラムの開発 ○Missorientation Angleを元にした表現方法の様々な問題への適用実験 ○Missorientation Angleを元に得られる物理量の意味付けおよび評価 ○Missorientation Angleを元に得られる物理量のより大域的な構造(例えば構成則等)への応用を行った。 1)については、特に熱伝導問題に着目してシミュレーションを行い、フーリエの熱伝導法則を拡張した一般化された熱伝導法則のパラメーターの推定を行った.実験値等からもとめられている、一般化された熱伝導法則のパラメーターと比較した結果。定性的には同様な傾向を示すものの、定量的には全く異なる事が分かった。さらに詳細な検討が必要である。 2)に関連して、空洞の生成および成長のシミュレーションを行った。複数の起点がある場合、空洞の成長はそれぞれの起点のわずかな状態の違いに著しく影響を受ける事が分かった。 さらに、本年度は研究の最終年度にあたるため、研究の取りまとめを行った。開発したプログラム等については、WWW上での公開を予定している。
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