研究課題/領域番号 |
11650098
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
遠藤 春男 東北学院大学, 工学部, 助教授 (20137582)
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研究分担者 |
星宮 務 東北学院大学, 工学部, 教授 (40118336)
樋渡 洋一郎 東北学院大学, 工学部, 助教授 (30048813)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 光音響顕微鏡 / 光音響像 / 内部-表面複合欠陥 / 枝分がれ欠陥 / 内部欠陥 / NDT |
研究概要 |
本研究は、内部-表面複合欠陥を光音響顕微鏡を用いて、その内部と表面欠陥を同時に映像化し、その欠陥の位置や形状に関する情報を光音響信号強度から推定することを試みた。そこで、実験用試験片として加工が容易であるアルミニウム金属板を使用し、この試料に機械加工等により複雑な形状の欠陥を作製した。第一の試験片は表面欠陥としてピンホール欠陥と内部欠陥として円形欠陥を作製し、それぞれの欠陥を結合するように導入した。内部欠陥は直径および深さを変化させた。第二の試験片は試料表面上にスリット状の欠陥を作製し、この表面欠陥の側面に垂直にドリル(直径0.2mm)により内部欠陥(枝分かれ欠陥)を導入した。これらの試験片に対して、変調周波数を変化させて測定した結果、複合欠陥の光音響振幅像および位相像が得られた。第一の試験片において、表面欠陥であるピンホール欠陥が存在している位置においては、光音響振幅強度はその位置で高いピークの信号を示した。また、位相像およびその信号分布からは位相が進んでいることが示された。さらに、内部欠陥までの深さ情報やその形状(円形形状)および大きさも推定できることが分かった。また、表面欠陥であるピンホール欠陥の大きさも推定可能であることが示された。第二の試験片において、スリット状表面欠陥と内部欠陥が鮮明に検出された。得られた映像から、スリット状表面欠陥および内部欠陥形状(円筒形の投影された形状)の推定や深さ方向の定量的解析が可能であることを示した。さらに、試料表面欠陥の源となる孔食の光音響像を得るために、NaCl水溶液を使用し、アルミニウム試料を溶液に浸せきし、表面に実際の孔食を発生させた。測定を行った結果、振幅像および位相像が得られ、位相像は孔食の断面深さをほぼ表していることが分かった。
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