研究分担者 |
大塚 昭夫 名古屋大学, 工学部・(愛知工大), 名誉教授(客員教授) (60022993)
小川 武史 青山学院大学, 理工学部, 教授 (50167318)
加藤 泰世 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 講師 (90259292)
井藤賀 久岳 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 助手 (70310539)
長谷川 達也 中日本自動車短期大学, 自動車工業科, 講師 (30300156)
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研究概要 |
転がり疲労による損傷は,圧縮応力重畳下におけるモードII疲労であると考えられることから、鋼材やアルミニウム合金を含めた種々の材料を用いて、転がり疲労特性とモードII疲労き裂進展との関係を明らかにすることを試みた。 モードII疲労き裂進展試験法として4点せん断方式によるモードII疲労き裂進展試験装置を既に作成しているが、この装置は片振り試験のみが可能で、両振り試験は実際上極めて困難である。特に、モードII疲労特性の主要な応用として考えている転がり疲労は、通常完全な両振り状態にあるので、こうした条件下での実験を行うことが望ましい。そこで、種々の応力比に対するモードII疲労き裂進展試験が可能となる直接せん断方式のき裂進展試験装置を製作した。ところが、共同研究者の一人が行った他の材料の場合と異なり、ここでの実験に対してき裂と平行に重畳させる圧縮荷重の与え方やき裂を開口させるために与えるモードIの大きさ、またそれらを実験条件としてのK_<II>に応じてどのように変化させるかといった、モードIIでき裂を進展させるための設定すべき条件について検討課題が生じた.そこで,こうした問題点を解決し,最良の設定条件を得るために様々な実験を試み,一部の材料に限られるがモードII疲労き裂進展試験による疲労き裂進展特性を得ることができた。また,共同研究者の一人はSUJ2材を用いた転がり疲労試験を行っており,破面観察によって転がり疲労によるき裂はモードII疲労き裂であることが推察される.
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