研究概要 |
工作機械の性能向上には加工中における機械の変形を実時間で定量的に評価し,変形分布の解析データを機械設計に生かすことが望まれる。本研究では従来の高精度光応用変形測定方法に,二波長のレーザー光源と新しく開発した1干渉画像から変形を高精度評価する方法を適用し,大きな変形にも対応できる二次元変形の定量的測定を実現するための基礎技術を研究している。この中で平成11年度は下記の研究内容を実施した。 1.波長分散を用いて多波長レーザー光源から2波長のみを効率良く取り出す光学系を作製した。 2.現有する高出力多波長発振レーザ光源(Arレーザー)に,1.で開発した光学系,本研究費で購入した光ファイバー入出力結合器,光ファイバーカプラー,AOM変調器を組み合わせて,短時間に2波長(488nmと514nm)のレーザー光を同一空間点から個別に短時間(1ms)だけ照射できるようにした。 3.使用するカメラのリセット・リスタートモードを用い,奇数走査ラインと偶数走査ラインに照明方法の異なる画像をほぼ同時に記録し読み出すための電子回路を作製した。 4.3.で作製した回路と2.で作製した手法の同期を取るための電子回路ならびにソフトウェアを製作した。 5.データ処理の高精度化と高速化を図るため,準備段階で計測に使用してきた各種ソフトウェアを改良して機能アップを図った。
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