研究課題/領域番号 |
11650123
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森 敏彦 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (90023340)
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研究分担者 |
酒井 克彦 静岡大学, 工学部, 助教授 (80262856)
中本 剛 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (30198262)
松室 昭仁 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80173889)
土屋 総二郎 デンソー株式会社, 生産技術部・研究部長
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キーワード | 塑性加工 / 打抜き / セラミック・ファイバー / 超微細加工 / 高機能加工 / ステンレス箔 / コンピュータ・コントロール |
研究概要 |
マイクロマシニングは、工業的にも学問的にも興味深い技術である。本研究では高強度ファイバーに注目し、その優れた特性や寸法形状を生かして、穴抜き工具として使用することを試みた。 本実験に用いたファイバーは、日本カーボン製のSiC長繊維で、SiCファイバーをアルミニウム半割軸にはさみ、その端面をアルミニウム軸ごとラップ仕上げをする。通常、このような場合は、アルミニウムが優先的に研磨され、アルミニウムに比べて堅いファイバーは研磨されず、さらに、砥粒保持材に研磨されなかったファイバーが沈み込み、その結果ファイバーの先端が丸くなってしまう。そのため、0.25μmのダイアモンド砥粒で、木綿布の上でバフ仕上げした後、ステンレス板に同じ砥粒を塗布し、その上で非常に弱い力でラップ仕上げを行った。この結果、ファイバー先端はほぼ平面にすることができた。その後、電解研磨法によってアルミニウムを30μm程度を除去することによって適度な軸比のファイバーポンチが作られる。 本研究のため、最大変位68μm、発生力800Nの金属ケース封入型積層圧電アクチュエーターを動力源とし、その変位をカンチレバーによって、およそ十倍に増幅するプレス機を自作した。このプレス機は、加工速度を任意に設定するため、ピエゾドライバー、D/Aコンバーターを介してパソコンに接続されている。粗位置決めは顕微鏡で観察しながら行った。 アルミニウム箔の穴抜き試験を行った結果、アスペクト比が1以上でも可能であり、穴形状も良好であることが分かった。また、10μm程度の厚さの黄銅にも、穴開けが可能であることが分かった。
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