研究課題/領域番号 |
11650134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械工作・生産工学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
真鍋 健一 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (10145667)
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研究分担者 |
吉原 正一郎 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 助手 (00311001)
楊 明 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90240142)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 深絞り / 振動負荷 / 摩擦力 / しわ抑え力 / 無潤滑 / 低周波 / 加工力 / 製品品質 |
研究概要 |
本研究は2年間の間に無潤滑あるいは無洗浄油化を目指した高柔軟・高品位の深絞り法の開発を目的にして、振動付加しわ抑え力ファジィ適応制御深絞り装置を改良・開発し、それを用いた無潤滑による鋼板とアルミニウム合金板の振動付加円筒深絞りを行い、ファジィ適応制御との組合せによる効果を検討した.さらに、FEMシミュレーションを用いた振動付加適応制御システムの事前評価を行い、その効果を定性的ながら予測できることを明らかにした.以下に得られた知見、成果を述べる. (1)振動付加しわ抑え力ファジィ適応制御深絞り装置の開発 実験的検討で必要な振動付加しわ抑え力ファジィ適応制御システムを、旧制御システムをベースに大幅に改良し高機能化、高性能化を達成して低周波振動付加機能を付与することができた. (2)振動付加深絞り加工のFEMシミュレーション 動的陽解法PC/LS-DYNAを用いて振動付加深絞り加工における低周波振動付加の効果を検証し、FEMシミュレーションの有効性とファジィ適応制御の事前評価の可能性を明らかにした.FEM解析でそれらのプロセスシミュレーションが可能であり、設計ツールになりうることと、ファジィ適応制御システムの評価に使えることを確認した. (3)鋼板を用いた振動深絞り円筒深絞り実験的検討 上記の開発した低周波振動付加しわ抑え力ファジィ適応制御深絞り装置を用いて深絞り鋼板(SPCD)の低周波振動付加絞りを行った.その結果、無潤滑でも周波数を高くするよりも、振幅を大きくしたほうが加工力、加工エネルギーが低減し、さらには製品品質によい影響を及ぼすことが明らかになった.それにより、無潤滑・無洗浄油化の可能性を示すことができた. 今後は再現性、信頼性を高めて、さらに無潤滑・無洗浄油化に効果のあげられる条件や適した材料を見出せるよう、引き続き研究を継続する予定である.
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