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2000 年度 実績報告書

セミドライMQL/冷風加工における空気冷却メカニズムの解明と冷却効率向上の検討

研究課題

研究課題/領域番号 11650139
研究機関工学院大学

研究代表者

横川 宗彦  工学院大学, 工学部, 助教授 (10191496)

研究分担者 大竹 浩靖  工学院大学, 工学部, 講師 (40255609)
キーワード環境 / セミドライ加工 / ドライ加工 / 冷風加工 / 冷却
研究概要

環境保護の観点から,油剤を使用しない加工を構築する必要がある.昨年度は,単層流の高速空気による加工点の冷却メカニズム,加工熱と供給空気冷却との熱収支限界の基礎関係を把握した.本年度は,冷却性をさらに高めるため,高速空気流の中に水滴ミストを混入させ,ミスト添加による乱れの増加や潜熱に起因する熱伝達率の増加を目的とし,基礎実験と解析を行った.具体的には,空気流および水滴ミスト流での簡易的な加熱点の冷却状態を観察する実験装置を試作し,空気流と水滴ミスト流の流速をレーザドップラー流速計(LDV)で測定し,加熱点における液滴や液膜の状態をCCD高速カメラによって観察した.また,液滴径は,液滴採取シャッターにより液滴を採取し,カメラ撮影を行うことによって求めた.加熱点は,ヒータによって電圧制御され,定常状態にし,熱電対から外挿値により加熱表面温度を,フーリエの法則を用いて壁面熱流束を求めた.
これらの結果,10m/s程度の遅い流れにおいては,空気単層流では6x10^2/m^2Kであるが,水滴量4L/hでおよそ30倍(1.2x10^4/m^2K),水滴量8L/hでおよそ50倍(3.0x10^4/m^2K)であった.水滴を添加させたことによる気相の攪乱効果よりも液膜形成による潜熱効果が大きいことが観察からわかった.水滴量0.3L/hでは,空気単層流の約3倍であり,水滴量に比例して冷却性効果があった.また,水滴速度が速い方が,熱伝達率が高くなることがわかった.また,シュールトムソンを利用し,空気温度を下げる検討を行ったが,空気の圧力(流速)が低下することから,好ましくないことがわかった.
以上から,空気流に水滴を添加することによって冷却性を高めることができるが,冷却性を高めるためにはある程度以上の水滴量が必要であることがわかった.また,供給速度を高くした方が冷却性を高くできることがわかった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 大竹浩靖,照屋佳浩,小泉安郎,横川宗彦: "ミスト冷却における沸騰熱伝達に関する研究(環境にやさしいドライ・セミドライ切削加工に関する熱工学的検討)"日本機械学会2000年次大会学術講演会講演論文集. (2000)

  • [文献書誌] 當麻昭次郎,横川宗彦: "環境にやさしい冷風MC加工に関する研究(第2報)"2000年度精密工学会春季大会講演論文集. 305 (2000)

  • [文献書誌] M.YOKOGAWA: "Study on cutting performance of Eco-friendly Cold-air Blast Machinig Center"The 9th International Machine Tool Engineers Conference. 58-59 (2000)

  • [文献書誌] M.YOKOGAWA: "Study on Eco-friendly Cold-air Blast Turning Method"The 9th Internatioanl Machine Tool Engineers Conference. 60-61 (2000)

  • [文献書誌] 横川宗彦,當麻昭次郎: "環境低負荷冷風マシニングセンタによる加工特性"2000年度日本機械学会生産と加工に関する学術講演会論文集. 173-174 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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