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2000 年度 実績報告書

交流電位差法による転がり摩耗のモニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 11650144
研究機関岩手大学

研究代表者

清水 友治  岩手大学, 工学部, 助教授 (10240649)

研究分担者 岩渕 明  岩手大学, 工学部, 教授 (00005555)
キーワードメンテナンストライボロジー / 電位差法 / 高精度化 / 転がり摩耗 / カルマンフィルタ / モニタリング
研究概要

交流電流パワーアンプおよび周波数発振器,微小電圧増幅器,超高速ADコンバータ,解析用パソコンからなる高精度交流電位差評価システムを試作した.試作した交流電流パワーアンプは出力3A以上,周波数500kHz以上の性能を持つことが確認された.しかし,微小電圧増幅器の性能が十分ではなく,計測可能な周波数は300kHzまでであった.パソコンに取込まれた印加電流と交流電位差の波形を解析し,精度良く位相差を検出するプログラムをカルマンフィルタのアルゴリズムを用いて作成した.位相差により誘導起電力を補償するプログラムを作成した.
表面損傷の評価試験として,S45C,SUJ2を用い,放電ワイヤーカット加工による微小スリットを表面損傷モデルとした.スリットの深さ(き裂深さに対応)と測定された交流電位差の増加量の関係を調べ,交流電位差の増加とき裂深さには,ほぼ比例関係があることが分かった.また,このとき印加電流の周波数,電流を変化させ,その影響を調べた.その結果,印加電流に比例して,交流電位差が増加し,周波数の増加とともに交流電位差も増加した.測定された電流の変化と,交流電位差の変化を補償プログラムに適用することにより,誘導起電力が約10%の精度で補償され,その有効性が確認された.
往復動の転がり摩耗試験を行い,そのときの交流電位の変化および印加電流と交流電位差の位相差を検出し,誘導起電力の補償行った.その結果,摩耗の進行の初期では,交流電位差がわずかに減少し,その後徐々に増加する傾向が見られた.これは,摩耗の初期では,材料特性が変化したため交流電位差が減少し,その後,摩耗量の増加とともに電流経路が増加し,その結果,交流電位差の増加に反映されたと思われる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 清水友治: "交流電位差法による往復動転がり摩耗のモニタリング"トライボロジー会議予稿集(高松1999-10). 437-438 (1999)

  • [文献書誌] Tomoharu Shimizu: "Monitoring of rolling wear using the alternating current potential drop method"Synopses of Int.Tribology Conf.Nagasaki. 176 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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