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1999 年度 実績報告書

交渉ゲーム理論を用いた構造系と制御系の同時多目的最適設計

研究課題

研究課題/領域番号 11650155
研究機関姫路工業大学

研究代表者

小西 康夫  姫路工業大学, 工学部, 助教授 (40215299)

研究分担者 近藤 克哉  姫路工業大学, 工学部, 助手 (00295750)
キーワード最適設計 / ゲーム理論 / 多目的設計 / ナッシュ交渉モデル
研究概要

本研究の目的は,経済学の分野で極めて有効なツールであるゲーム理論を,構造系と制御系の同時最適設計問題を含む,一般的な工学の多目的最適設計問題に対して適用可能な,全く新しい最適設計法を確立することである.本年度は,この目的を達成するために,数あるゲーム理論の中でも特に,利害の対立する意志決定主体が合理的に振る舞う場合に,妥協点を与えるナッシュ交渉モデルを用いた設計法を提案した.
提案した手法の妥当性を検証するために,まず構造系の最適設計の一例として2自由度剛体ロボットアームの最適設計を行った.ここでは,アームの運動し易さを表す可操作度の向上と,アーム駆動に必要なアクチュエータの出力変動幅の低減という2つの設計目標を満足する設計解を導出した.得られた設計解は極めて妥当なもので,構造の最適設計問題に適用可能であることを示した.
さらに,制御系単独の設計問題の一例として,プラント制御などにもっともよく用いられているPID制御系の多目的最適設計問題について検討した.制御対象は,2次遅れとむだ時間を伴うものとし,立ち上がり時間を小さくした上で,オーバーシュート量を抑えるようなPID制御器が構成できることを確認した.
これらの結果,提案した交渉ゲーム理論を用いた最適設計法は構造系,制御系のどちらに対しても応用可能で,極めて有効であることがわかった.来年度は,構造系と制御系の同時最適設計問題に対して,提案した交渉ゲーム理論による最適設計法を適用し検討する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Nakamoto,Y.Konishi,et al.: "The Nash Bargaining Model Used in an Optimally Designed PID Controller for Multiple Objectives"JSME International Journal Series C. 42,4. 1050-1055 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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