研究課題/領域番号 |
11650164
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
申 炳録 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (30235767)
|
研究分担者 |
井小萩 利明 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (90091652)
|
キーワード | ターボ機械流れ / 非定常流れ / 非圧縮性流れ / ナビエ・ストークス方程式 / 数値流体力学 / 有限積分法 / マルチ・ブロック法 |
研究概要 |
幾何学的に複雑なターボ機械流れ場の非定常流れを正しく捕らえる数値シミュレータを開発するために、まず著者らがすでに提案した非圧縮粘性流れの高効率差分法がターボ機械のような複雑な流れ場に適用可能かを検討した。この検討に当たっては、単一の曲線座標系格子を用い、ターボ機械流れ場にもっとも近い90度曲がり管を対象に検討を行った。修正QUICK法やTVD法による上流スキームとLES乱流計算法を用い計算を行った結果、複雑な2次流れの形成および主流の再分配、圧力の降下など曲がり管特有の流れ現象を良くシミュレートすることができた。これらの結果はいくつかの内外学会およびジャーナルに発表された。 このような研究成果をもとに現在上記の高効率差分法の概念を有限体積法に拡張している。この拡張においては、複雑流れ場への適用に柔軟性をもたらすためマルチ・ブロックによる多重格子を採用する。また、乱流量をより正確に見積もるため計算格子の改善および非定常流れ場に適するLES乱流モデルの考案を行っている。さらに、非定常的に得られた計算結果をより効率良く解析するため、アニメーション作成システムの構築を進めている。これらの研究により、翼列の動・静翼列干渉の全貌が解明できターボ機械の損失と効率を良く評価することが可能となる。
|