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1999 年度 実績報告書

多相流の分散型数値計算法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11650166
研究機関東京工業大学

研究代表者

矢部 孝  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (60016665)

キーワード多相流 / 並列計算 / 数値解法 / PCクラスター / 分散メモリー / 流体計算 / CIP法 / 圧力方程式
研究概要

我々はCIP法という個体・液体・気体を同時に解く数値計算手法を開発してきた。これにより、多相流の境界を、固定した計算格子の元で正確に捉えることができるようになり、液体・気体という全く物性の異なった状態を同時に計算できるようになった。
しかし、近年のコンピュータは、一つのCPUのみでの性能に限界が出てきており、多数のCPUを分散させた並列コンピュータが主流となりつつある。そのためには、計算手法も並列計算に適したアルゴリズムを模索する必要がある。本研究では、このような多相流体の分散型に最適な数値計算手法を確立することを目的とした。
まず、CIP法の移流項に関しては完全に並列化に対応できるので、PCクラスターを構築し、これを用いて移流項のみの計算に関する並列化の手法を確立した。これにより、24台のPCにより3GFLOPSの速度を実現した。一台のPCが100MFLOPSであると言われているので、予想以上の高速を実現したことになる。
次に、圧力方程式を高速に解く手法を検討した。その一つとして、Red-Black法を用いたSOR法を試した。これについても、24台のクラスターでほぼその台数に比例して計算スピードが上昇することを確かめた。これは、当初予定していたSSI(Symmetrical Semi Implicit)法とも同じ性能で、収束性から考えると現在のところ、Red-Black法を用いたSOR法の方が高速である。今後は、さらに高速を目指して、収束性を高める工夫を取り入れてゆく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Tajima & T.Yabe: "Simulation on Slamming of a Vessel by CIP Method"J.Phys.Soc.Japan. 68. 2576-2584 (1999)

  • [文献書誌] Y.Ogata & T.Yabe: "Shock Capturing with Improued Numerical Viscosity in Primitive Euler Representation"Comput.Phys.Commun.. 119. 179-193 (1999)

  • [文献書誌] S.Yoon & T.Yabe: "The Unified Siumlation for Incompressible and Compressible Flow by Predicter-Corrector Scheme Based on CIP Method"Comput.Phys.Commun.. 119. 149-158 (1999)

  • [文献書誌] T.Nakamura & T.Yabe: "Cubic Interpolated Propagation Scheme for Solving the Hyper-Dinensional Vlasov-Poissen Equation in Phase Space"Comput.Phys.Commun.. 120. 122-154 (1999)

  • [文献書誌] R.Tanaka,T.Nakamura,T.Yabe: "Constructing Eractly Conservative Scheme in a Non-Conservative Form"Comput.Phys.Commun.. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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