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2000 年度 実績報告書

柔軟な水平軸風力タービンロータ翼における空力弾性の数値解析

研究課題

研究課題/領域番号 11650170
研究機関名古屋大学

研究代表者

長谷川 豊  名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20198732)

研究分担者 今村 博  横浜国立大学, 工学部, 助手 (30303077)
朝倉 榮次  名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90135327)
菊山 功嗣  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90023192)
キーワード数値解析 / 加速度ポテンシャル法 / 流入風条件 / 水平軸風車 / 翼型 / 非定常流れ / 失速 / 空力特性
研究概要

現在欧米では数MW級の大型タービンの発電(製造)コストを低減するために,弾性設計によるロータ・マストの研究・開発が進められている.とくに我が国では,風力タービン設置可能な場所が海岸線を除くと丘陵・山岳地域に限られるため流入風の乱れ度が平均的に大きく,流入風の乱流特性を設計パラメタに組込むことは不可欠である.
本研究は,本研究は平成11年度および12年度の2年間において,風力タービンの翼およびロータ全体に働く変動空力荷重の推定手法の確立を目的として,流入風の平均速度分布形状(大気境界層を対数速度分布で近似),流入風向がタービン翼・ロータ全体に及ぼす影響を加速度ポテンシャル法に基づく数値解析により調べるとともに,大気乱流のフィールド測定を行い,その特性を調べた.以下に主な結果を示す.
●流入風が高さ方向への速度勾配を持つ場合,流入風の速度勾配が増大するとロータ面内での誘導速度ならびに揚力係数は上下に非対称性を増す.
●流入風が高さ方向への速度勾配を持つ場合,翼ならびにロータ全体に働く非定常流体力の変動振幅は速度勾配とともに増加する.また,流入風の速度ヘッドのモーメント量をロータ面に渡り積分することにより,速度勾配が翼ならびにロータにもたらす流体力への影響を整理するパラメータを得た.
●斜めからの流入風を伴う場合,ロータ後流に形成される斜めに傾いた渦構造の影響により,ロータ面内における誘導速度分布は周方向への不均一性を示す.
●流入風条件として高さ方向速度勾配と斜め流入を同時に与えた場合,翼負荷の振動成分およびロータ全体に働く負荷は,それぞれの条件下における計算結果を足し合わせたものとほぼ等しい値を示す.
●2成分,3成分超音波流速計により大気乱流の2点同時測定を行い,乱流の各種統計量を調べた.この測定結果をもとに風車ロータへの流入風モデルをチューニングした.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 長谷川豊 他2名: "水平軸風車ロータに及ぼす流入風条件の影響に関する数値解析"ターボ機械協会講演論文集. 43. 126-131 (1999)

  • [文献書誌] 長谷川豊 他2名: "流入風条件のHAWTロータ特性に及ぼす影響に関する数値解析"日本機械学会講演論文集. 3・1. 53-54 (2000)

  • [文献書誌] 長谷川豊 他3名: "渦法による風車翼型周りの流れの解析"日本機械学会講演論文集. 3・1. 49-50 (2000)

  • [文献書誌] Y.Hasegawa 他3名: "Numerical Analysis of Yawed Inflow Effectsona HAWT Rotor"Proc.of 3rd ASME/JSME Joints Fluid Engineering Conference. 1-9 (1999)

  • [文献書誌] 長谷川豊 他2名: "非定常な流入風条件下におけるHAWTロータ特性に関する数値解析"日本機械学会講演論文集. 00-1・IV. 11-12 (2000)

  • [文献書誌] 長谷川豊 他3名: "加速度ポテンシャル法による水平軸風車ロータ周りの流れ場の解析"風力エネルギー. 23・3. 22-26 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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