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2000 年度 実績報告書

広範囲な熱的非平衡状態における蒸気の相変化現象に関する分子流体力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650184
研究機関北海道大学

研究代表者

藤川 重雄  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70111937)

研究分担者 高杉 信秀  富山県立大学, 工学部, 助手 (80275081)
一條 真古人  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50001988)
キーワード分子流体力学 / 分子動力学 / 衝撃波 / 蒸気 / 相変化 / 凝縮 / 蒸発 / 凝縮係数
研究概要

本研究は,気液界面での蒸発・凝縮の速度および温度に関する境界条件の中にあらわれる凝縮係数を,メタノール蒸気に対してできる限り広い温度範囲で測定することを目的としてなされたものである.メタノールを選んだ理由は,その強い水素結合のために,単純液体とは大きく異なる表面物性を示し,蒸発・凝縮が著しく影響を受けると予想されたためである.
この目的を達成するために,蒸気の初期温度を200℃まで設定することが可能な衝撃波管を製作し,これを用いて,今回は,常温から80℃までの温度範囲において凝縮係数を測定した.得られた結果をまとめるとつぎのようになる.
1.製作した衝撃波管は,初期温度を管内で一様に設定でき,一般に,蒸気の凝縮係数に及ぼす温度変化の影響を調べるのに十分な性能を有する.
2.メタノール蒸気の凝縮係数は1より有為に小さな値を示す.気液界面での蒸気温度と液面温度の比の増加とともに大きくなり,同じく数密度比の増加とともに小さくなる.
3.同程度の温度比および数密度比においては,蒸気の初期温度が高いほど凝縮係数は小さくなる.
さらに,平衡状態においてメタノールの蒸発・凝縮に関する分子動力学シミュレーションを行い,常温から臨界温度までの温度範囲で気液界面での分子の動的挙動を調べた.その結果,初期温度の上昇にともない,液相から蒸気相に飛び出す分子が多くなる現象が観察された.これは,上記の実験結果(3)のメカニズムを解明する手がかりとなるものである.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤川重雄: "流体の分子論的相変化機構の研究に関する最近の進展"日本機械学会2000年度年次大会資料集. Vol.V No.00-1. 17-18 (2000)

  • [文献書誌] 山村高史: "メタノールの凝縮係数に及ぼす温度変化の影響に関する研究"日本機械学会流体工学部門講演会講演概要集. No.00-14. 129 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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