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1999 年度 実績報告書

液体金属の振動熱対流とその三次元構造

研究課題

研究課題/領域番号 11650238
研究機関産業技術短期大学

研究代表者

脇谷 俊一  産業技術短期大学, 機械工学科, 教授 (80108125)

キーワード熱対流 / 低プラントル数 / 液体金属 / 振動流 / 数値シミュレーション
研究概要

単純な側壁加熱水平ボートを想定したアスペクト比(液層長さ/液層深さ)2および4,幅比(液層幅/液層深さ)0.5〜4.2の矩形容器の二鉛直壁に温度差を与え,他壁は断熱条件として,プラントル数0〜0.027の流体について3次元数値シミュレーションを実行した結果,1.(アスペクト比,幅比)=(2,1),(2,2),(4,1)の場合,臨界グラスホフ数はプラントル数に大きく依存する。2.対流構造は,セル状パターンと縦渦(ロール)により特徴づけられる。3.プラントル数が0.015以下の場合,いずれの幅比に対しても単一セル状対流となる。4.プラントル数0.025の場合,アスペクト比2では幅比が1以下のとき,アスペクト比4では幅比が1.4以下のときに2セル構造の対流が現れ,他の幅比では単一セルとなる。5.平均熱伝達率に及ぼす振動流の影響は約20%にまで達する。これらの結果は現在,投稿中。
さらに,アスペクト比2および4,幅比0.5〜4の条件で,溶融ガリウムを用いた実験を行った結果,1.グラスホフ数(温度差)に依存する,再現性のある振動流が発生する。2.溶融ガリウムの振動流発生に対する臨界グラスホフ数は、アスペクト比2,4ともに幅比の増加とともに減少する。亜臨界域から温度差を徐々に増加させた場合と、超臨界域から減少させた場合とで決定された臨界グラスホフ数間のヒステリシスは、幅比が大きい場合に若干現れる。3.振動周期は幅比が増加するにつれ10秒程度から1分程度まで大きく変化し、特定の幅比を境に跳びが見られる。4.壁面温度分布は底面付近を除けばほぼ一様であることが確かめられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shunichi Wakitani: "Benchmark Problem In Three-Dimensional Natural Convection of Air in a Square Enclosure"Bulletin of College of Industrial Technology. 34. 57-64 (2000)

  • [文献書誌] 脇谷俊一: "側壁間に温度差のある矩形容器内液体金属の振動熱対流"日本流体力学会年会'99講演論文集. 139-140 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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