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1999 年度 実績報告書

接触回転系におけるパターン形成現象の発生危険度簡易推定法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650251
研究機関九州大学

研究代表者

近藤 孝広  九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80136522)

研究分担者 松崎 健一郎  九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80264068)
盆子原 康博  九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10294886)
宗和 伸行  九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40304753)
末岡 淳男  九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80038083)
キーワードパターン形成現象 / 接触回転系 / 時間遅れ系 / エネルギー指数 / モード解析 / 不安定振動 / 安定判別 / 最適設計
研究概要

機械工学の分野で数多く見られる接触回転系においては,運転中に構成要素の変形が自励的に成長するのに伴って系全体に大きな振動が発生し,ロール等の接触面に周期的な変形パターンが形成される現象がしばしば生じる.このようなパターン形成現象に対する従来の解析法は,線形時間遅れ系の特性根によりその安定性を判別しようとするものであるが,線形時間遅れ系の場合,1自由度系においてさえも特性根が加算無限個存在するのが特徴であり,多数の特性根を求めない限り系の安定性に関して確定的な議論ができないという難点がある.しかも,そのためにはかなり面倒で多量の数値計算を必要とするにもかかわらず,得られる結果はそのまま防止対策に役立つような形になっていない.このような解析手法上の難点の克服を目指して,平成11年度は,おもに次の項目について研究を行った.
1.モード解析法の概念とエネルギー収支の観点とを導入することにより,多自由度系に対してモード毎の不安定度を表すエネルギー指数の概念を新たに導入した.このエネルギー指数を利用することにより,特性根を求めることなく少ない計算量で見通しのよい防止対策の指標が得るような発生危険度簡易推定法および防止対策のための最適設計法を新たに開発した.
2.新たに開発した発生危険度簡易推定法および最適設計法を,これまでに取り扱ってきたパターン形成現象の発生事例の中から抄紙機の多段ゴムロール系の多角形化現象に適用し,従来の解析法による結果との比較を通して手法の有効性について詳細な検証を行った.その結果,本手法は従来の手法に比べて,多自由度系に対しても精度を悪化させることなく極めて効率的に防止対策のための設計を行い得ることが明らかになった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takahiro KONDOU: "Simplified Method Using Energy Factor to Estimate the Intensity of Instability with Causes Pattern Formation Phenomena in Contact Rotating systems"Proc.Asia-Pacific Vibration Conference '99. Vol.1. 335-340 (1999)

  • [文献書誌] Tadashi OKABE: "Forced Vibration Analysis of a Class of Nonlinear Oscillator by Applying the Averaging Method of Elliptic Type"Proc.Asia-Pacific Vibration Conference '99. Vol.1. 430-435 (1999)

  • [文献書誌] Takahiro KONDOU: "Nonlinear Vibration Analysis and Stability Analysis for Large Scale Structures by the Incremental Transfer Stiffness Coefficient Method"Proc.Asia-Pacific Vibration Conference '99. Vol.1. 565-570 (1999)

  • [文献書誌] Takahiro RYU: "Flashover Phenomena of a Direct Current Motor"Proc.Asia-Pacific Vibration Conference '99. Vol.2. 770-775 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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