研究課題/領域番号 |
11650257
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
高輪 武志 摂南大学, 工学部, 教授 (60236370)
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研究分担者 |
福田 武人 大阪市立大学, 工学部, 教授 (40047155)
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キーワード | ピエゾセラミックス / ER流体 / 複合材構造物 / 振動制御 / ファジィモデル / アクチュエータ / ニューラルネットワーク / インテリジェント制御 |
研究概要 |
オートクレーブを用いて、センサとしての光ファイバ、アクチュエータとしてのセラミックピエゾ素子を埋め込んだCFRP積層板を製作し、その間にER流体を封入したハイブリッドスマートCFRP複合材はりの製作を行った。この複合材はりを片持ち状に支持してはり先端の振動を効率良く制御する方法について検討した。 まず、複合材はりの運動方程式を2次系と仮定して、ハイブリッドスマート複合材を制御対象とした場合の入出力関係を表す離散系方程式の骨格を作成した。 次いでアクチュエータの強い非線形性を考慮して、ファジィ推論とニューラルネットワークの学習機能とを融合した方法によりこの方程式を後件部に持つようなファジィモデルを作成した。この際M系列データという擬似不規則2値信号を入力した実験を行うことによってファジィモデルのパラメータを決定した。 さらに、そのファジィモデルの各ルールごとに現代制御理論を用いて適正な制御入力を求めそれらを並列分散補償の考えに基づいて統合したファジィコントローラを設計・製作した。このコントローラの安定性を確認したあと振動制御実験およびシミュレーションにより以下のような知見を得た。 (1)上記コントローラの使用により複合材はりの振動制御が可能であることが確認できた。 (2)ER流体、ピエゾセラミック素子をそれぞれアクチュエータとして単独で用いるより併用した方が効率よく振動を制御できることがわかった。
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