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2000 年度 実績報告書

複数塊の誘雷用レーザ光生成プラズマの連結過程解析

研究課題

研究課題/領域番号 11650285
研究機関神戸大学

研究代表者

竹野 裕正  神戸大学, 工学部, 助教授 (90216929)

キーワードレーザ誘雷 / レーザ光生成プラズマ / 紫外線電離
研究概要

レーザ誘雷の実用化のための一課題として,複数塊の誘雷用レーザ光生成プラズマの連結過程を解析するべく,基礎研究を行なった.2年間の研究によって,以下の結果が得られた.
1.昨年度から継続して,YAGレーザの4倍波を照射することによる空気の電離の様子を調べた.電界印加によって荷電粒子を検出する手法で,電極の大きさや電極間隔を変えて測定を行なった.レーザ光強度に対して生成荷電粒子密度は飽和するように見えたが,電離領域の厳密な評価によって,レーザ光強度の1.37乗に比例し,1立方メートルあたり10の18乗に達する生成密度が得られることが確認できた.さらに,より高いエネルギーが得られる2倍波光の照射による電離を調べたが,エネルギーの高さを考慮しても,4倍波を超える電離は得られなかった.
2.YAGレーザの4倍波を炭酸ガスレーザ光に重畳照射することにより,プラズマの生成確率の変化を調べた.レーザ光の集光距離等,いくつかの条件に対する依存性を調べたが,両レーザの照射タイミングが生成確率に最も影響していることを確認した.
3.外部電界を印加した場合のプラズマのシースの挙動について,初年度に作成した数値解析コードに,中性粒子の挙動の計算も追加した.中性粒子の密度を空間的に変化させることにより,プラズマと空気との境界条件を自然に設定できるようになった.ステップ状の変化を与えて境界部の物理量の変化を調べたところ,高電位側に電子が蓄積し,これに応じて電位が低下することが確認できた.しかし,電子の進行を妨げるような電位のくぼみは確認できなかった.より現実に近い中性粒子の密度分布による計算が必要と考えられる.
以上のように,当初予定した目標まで到達できなかったが,研究はまだ継続しており,近い将来に十分な結論が得られるものと考えている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Takeno: "Experimental Basic Process Analysis of Laser Plasma Production for Laser Induced Lightning"Proceedings of the 10th Asian Conference on Electrical Discharge. 95-98 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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