研究課題/領域番号 |
11650312
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
宮崎 卓幸 群馬大学, 工学部, 助教授 (80110401)
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研究分担者 |
尾崎 俊二 群馬大学, 工学部, 助手 (80302454)
安達 定雄 群馬大学, 工学部, 教授 (10202631)
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キーワード | III-V族半導体 / 窒化物半導体 / 反応性スパッタリング / 非晶質半導体 / 分光エリプソメータ / 誘電率関数 / 光学的特性 / 光学的バンドギャップ |
研究概要 |
GaAsN、InSbN、GaPN等のV族元素の窒素置換III-V族系化合物は、窒素組成を変え作製することにより、広範なバンドギャップを示す材料として、光学デバイスへの応用が期待される。しかし、現在、GaAsN、GaPNにおいて、窒素組成数%以下のものしか実現されておらず、この系の物性はほとんど解明されていない。今年度は、広範な窒素組成xを有するGaAs_<1-x>N_x薄膜の作製と膜の光学特性を明らかにすることを目的として研究を行い、次の点を明らかにした。 1.金属Gaをターゲットとして、100%窒素プラズマ中で作成した組成x=0の膜、すなわちGaN薄膜の結晶性は、スパッタ圧条件により非晶質、ランダム多結晶、C軸配向膜と大きく変化した。また、膜からのPL発光を観測した。尚、スパッタ作製の多結晶膜からのPL発光の観察は今まで報告されていない。 2.GaAsをターゲットとし、ArとN_2のスパッタガス混合比をAr:N_2=1:0、9:1、3:1、1:1、0:1と変え、室温にてスパッタ薄膜を作製した。X線回折による結晶評価、分光エリプソメータ(SE)による光学特性の測定と測定スペクトルの光学モデルを用いた解析・評価を行った。その結果、 (1)作製したスパッタ膜はすべて非晶質体であった。 (2)膜の窒素組成によりSEスペクトルが大きく変化すること、光学的バンドギャップが、1.0 eV (Ar:N_2=1:0での作製膜)から3.2eV(Ar:N_2=0:1での作製膜)と大きく変化することが分かった。
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