研究概要 |
1.RBFNを用いた3次元補間画像: 3次元MRI画像をグリッド状にサブサンプリングし,サブサンプリングした画像からRBFNを使って補間画像を生成した.その際,RBFNの基底関数として,ガウス関数を選んだ場合とハーディ関数,擬ハーディ関数,シグモイド関数を選んだ場合の補間精度を比較した.この段階では,各基底関数ごとの計算量は評価せず,基底関数の選び方によって補間精度がどのように変化するかのみを調べた.その結果,ガウス関数が最も精度が良いとがわかった.また,補間関数の滑らかさを決定する正則化パラメータを,理論的に設定する方法を検討し,実際の画像データに適用し,その評価式の正当性を示した.なお,2次元画像が連続関数で表現できることを利用して,関数の微分をによりエッジが検出でき,さらに滑らかな拡大画像が容易に生成できることがわかった. 2.高速生成アルゴリズムの開発: ガウス関数を基底関数に選び,その分離性に着目したRBFNの高速算法を検討した.具体的には,FFTに基づく高速算法とクロネッカ積に基づく高速算法を計算量,並列計算可能性,ハードウェアの複雑さの観点から比較した.その結果,画像サイズをNとすると,クロネッカ積に基づく高速算法により,O(N^4)の計算量で補間画像が生成できることがわかった.さらに,行列のスパース性を利用することで,補間精度をほとんど劣化させることなく,計算量をO(N^3)にまでに,消滅する方法を示した.また,拡大画像,エッジ画像の生成においても,この高速算法が適用できることがわかった.
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