研究概要 |
1.雑音除去特性の解析:雑音の重畳した1次元画像データからRBFNを用いて補間曲線を生成した.雑音としては,ガウス性白色雑音,パルス雑音の二つを取り上げた.このとき,正則化係数と雑音の大きさによって,雑音除去特性がどのように変化するかを理論的に解析した上で,雑音の分散と種類を既知として,正則化係数を系統的に決定する方法を明らかにした.また,sinc関数補間との比較を行った.さらに,この場合もガウス関数の分離性を利用して,1次元データでの解析結果を3次元画像の場合に拡張することができた.その際,前年度の研究成果であるクロネッカ積を用いた高速算法を適用した. 2.符号化搬能と雑音除去機能の融合:正則化係数を導入することで雑音除去機能を初年度の開発した画像符号化システムに組み込んだ.その際,正則化係数の大きさは本年度に解析した結果に基づいて決定し,補間画像のバイアスを解析的に評価した上でそれを補償する方法を明らかにした.そして,ローパスフィルタを前処理に持つ3次元DCT法を基準として,計算時間,符号化特性がどの程度向上するかを評価した結果,高周波成分が少ない画像の場合,本手法の特性が優れていることを示した.
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