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1999 年度 実績報告書

修正線形化逆散乱解析法による音速と減衰の組織定量CTの実現

研究課題

研究課題/領域番号 11650419
研究機関東京農工大学

研究代表者

山田 晃  東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究所, 助教授 (20159213)

キーワード超音波CT / 音響逆散乱問題 / 修正線形化近似 / 画像再構成 / 回折トモグラフィ / 音速画像 / 3次元画像 / 後方伝搬リトフ近似
研究概要

後方伝搬リトフ近似を土台とした修正線形化逆散乱解析法により,音速と減衰の組織定量CT画像の実現を図った。そのための以下の項目について,数値シミュレーションと評価実験の双方から検討を進めた。
(1)修正線形化近似法の導入:生体軟組織における減衰コントラスト(1.4%)は弱散乱近似の条件を満足する程度に値が小さいのに対して,音速コントラスト(±10%程度)は後方伝搬リトフ近似の近似可能な範囲を越えてしまう。その弱散乱近似誤差による画像劣化は減衰画像にクロストークして現れる性質があり,音速コントラストが大きい物体については,減衰画像が精度よく再現できない問題を抱えていた。この問題に対して,逆散乱計算によって求めた最初の初期画像に続いて,順散乱と逆散乱の計算を繰り返えす修正線形化近似法を新たに考案した。これによって,生体組織で要求される近弱散乱領域(10%の音速コントラスト変動)において,音速と減衰の両画像を精度良く再現することを可能にした。
(2)3次元の画像再構成(3次元逆散乱問題):実際の散乱現象は3次元であるため,3次元の画像再構成が不可欠であるが,このためにデータ収集量が増大することや観測範囲が制限される問題に対処することが要求される。これに対して,本研究代表者は,物体の3次元的な全周囲の観測に代わって,垂直輸回りのデータ収集だけで実現可能な準3次元画像再構成法を以前に提案していた。胸部診断を想定した垂直方向のデータ収集範囲が制限される場合について,本手法の音速定量画像性能を実験的に検証した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akira Yamada: "Compensation of linearization approximation error in acoustic inverse scattering problem: Quantitative reconstruction of attenuation and sound speed images"Jpn. J. Appl. Phys.. 38・6A. 3749-3752 (1999)

  • [文献書誌] J.Kim and A.Yamada: "Inverse scattering image reconstruction from reflection and transmission data obtained using the mirror image theory"Jpn.J. Appl. Phys.. 39・5B(to be published). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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