研究概要 |
本研究は,金属構造物の欠陥の高機能検査法としてプレーナ形マイクロ渦電流探傷プローブ(ミアンダ形コイル)を検査対象の極表面の性状(透磁率と導電率)を計測するマグネトメータとして開発し,極表面性状からの金属の劣化の推定のための情報を提供することを目的とする。極表面の物理パラメータの非接触計測は,金属構造物の経年変化等を的確に把握するの重要な判断データを提供するものである。 1.マイクロECTプローブの形状の検討 検査物の導電率推定の感度面から最適なマイクロ検出センサの形状を検討した。導電率の高いほど,また厚い金属対象ほどピッチの広いミアンダ形コイルが適していることが明らかになった。また,寸法の異なったコイルを製作し,実験的にも検証した。 2.モデルによる解析と実験による検証 プレーナ形プローブによるインピーダンスに関する解析解から,性状(透磁率と導電率)を求める逆問題としてのグリッドシステム図を求め,モデル対象に対する推定の検証を行った。モデル実験では,30%以内で絶対値の導電率の推定ができた。 3.疲労検出に関するモデル実験 疲労劣化のモデルとして,セラミックコーチングされた金属の複合材料についてセラミック接着層金属の導電率推定からの劣化把握についてモデル実験を行った。接着層の厚み変化がなければ導電率の推定ができ,その変化から劣化検出が可能である。
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