研究概要 |
本研究の目的は,広帯域符合多元接続(W-CDMA)通信に応用することを考慮して,「源信号ブラインド復元」のための手法を開発することである.さらに、開発した手法が広帯域符合多元接続(W-CDMA)通信に有効かどうか解明することである. 1999年には,新しい一つの手法を開発して,その成果を国際学会で報告したが,2000年では,先ず「源信号ブラインド復元」の基礎理論を構築して,それに基ずき,別の新しい手法を開発した.この基礎理論は「源信号ブラインド復元」のための種々の手法開発の道標を今後与えるものと確信する.これらの成果を2000年スイス国ジュネーブで開催された「回路とシステム」に関する国際シンポジウム(ISCAS'00)で公表した. 研究代表者は2000年3月と4月の2カ月米国のスタンフォード大学にLiu教授(ノートルダム大学)と滞在して「源信号のブラインド復元」に関するの共同研究を行った.共同研究で得た知見に基ずいて,源信号が有色信号のときには,その特性を利用して,「有色源信号ブラインド復元」のための新しい手法を開発した.これらの成果をスイスで発表した成果と共に2000年フインランド国ヘルシンキで開催された「独立成分分析と信号源ブラインド分離」に関する国際シンポジウム(ICA2000)で公表した. また,1999年に開発した手法のアルゴリズムを構築してその手法の有効性を計算機シミュレーションで調査した.得られた成果を米国カリフォルニア州で開催された「信号とシステムと計算機」に関するアシロマー会議で発表した.
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