本研究は柔らかな形態機能を発現して接触行動を行う接触行動体の構築とそのセンシング行動に基づく情報の獲得とその認知処理機構について明らかにする。 研究目的として (a)接触行動体の行動生成とセンシングとの基本構造の抽出とその解明 (b)接触対象形状に対するセンシング判断理解能力 があり、初年度において、下記の研究を実施した。 接触行動体の例として、ロボットハンド・指に搭載可能なように小型化を図った高コンプライアンス構造を有する触覚センサの開発を行った。ハンド・指が物体を把持して組み立て行動を行うとき、把持物体と組み付け対象との間に接触が起こり、その接触状態を検出することによって自律的な組み立て作業が可能になる。 そこで、ハンド・指が物体把持状態において、物体の先端に作用する力情報を触覚センサによって分布触覚像として取得し、その位置、力の大きさを推定した。 把持物体に作用する外力の変化に応じて、指と物体表面の分布接触状態をビデオレートで触覚像変化が取得可能となった。そして、外力の作用位置、大きさの推定を実験的に行い、その実験結果例として位置の推定が約15%の誤差で推定できることを示した。 つぎに、接触走性を実現する移動セルシステムの設計を実施した。現在、試作中であり、その実験を次年度の課題としたい。
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