研究概要 |
1.多重解像度解析の信号圧縮への応用[論文2] (1)Translation-Invariantウエーブレット変換を用いた音声信号圧縮 時間の推移に対して不変であるウエーブレット変換を用いることによって普通のウエーブレット変換を適用した場合に生ずる係数への推移の影響を減少させることができる。 本研究はこのウエーブレット変換を信号圧縮に適用したもので約75%の圧縮ができた。 (2)聴覚心理モデルを用いたウエーブレットパケット音響符号化 音響信号を対象として聴覚心理特性を考慮した符号化を検討した。人間の聴覚モデルと同じ周波数解像度をもつサブバンド分解をウエーブレットパケットによって実現して符号化した。サンプリング周波数44.1KHZ以上のオーディオ信号に適用して有効性を示した点に特長がある。 2.確率過程の多重木構造表現と推定への応用[論文1,3] 本研究は確率過程を多重木構造に表現するもので、センサフュージョンを表す一つのモデルと考えられる。一つの確率過程がいくつかの精度の異なるセンサで検出され、それらがコンピュータネットワーク上で処理される場合を考え、欠落部分が存在する場合の推定問題に適用し、良好な結果を得た。 3.その他 ウエーブレット変換を用いた時変システムの同定、ウエーブレッド変換による非線形雑音除去においても成果を得ている。
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