研究課題/領域番号 |
11650437
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉川 昭 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (30075329)
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研究分担者 |
吉田 久 近畿大学, 生物理工学部, 助手 (50278735)
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キーワード | 時間-周波数表現 / 局所等価帯域幅 / αエントロピー / α等価帯域幅 / ストレス / 脳波アルファ波 / クレペリン検査 |
研究概要 |
確率過程の時間-周波数表現における局所広がり評価のための理論検討 確率過程の等価帯域幅は何らかの意味で単位時間あたりの自由度としての意味が明確でなければならない。従来提案されている等価帯域幅の定義の中で、この意味で適切なものは3種類ある。一つはシャノンの情報量に、他の二つは統計学におけるフィッシャーの情報量に基づくものである。本研究ではこれら3種類の等価帯域幅をすべて含むクラスをレニーのαエントロピーにより統一的に表現することに成功した。ここではこのクラスをα等価帯域幅と呼ぶ。α等価帯域幅により、問題に応じた次数αを選ぶことが可能となる。来年度は、この成果を時間-周波数表現の局所等価帯域幅の理論として発展させる。 α等価帯域幅による脳波解析とストレス評価の試み ストレス負荷時の心理的ストレスの評価を定量的に行うために生体信号解析は有用である。ここでは、脳波のアルファはの帯域の変化に注目し、ストレス負荷によりそれがどのように変化するかを調べる予備実験を行った。実験はクレペリン検査負荷を用いて行った。その結果、負荷前の閉眼安静状態におけるアルファはの帯域に比べ、負荷後の帯域が増加すること、その増加を検出するためには、等価帯域幅の次数をα=2〜3程度に設定することがよいことなどが示唆された。
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