研究概要 |
平成11年度の多入力多出力系の拡大可観測行列の推定値に関する統計的性質の理論的検討結果をふまえて,数値シミュレーションによる推定値の統計的性質の検証を行った.この数値シミュレーションのためのモデルとしてボイラーモデルなど実用性を考慮したモデルを選択した.また,Schur complementによる部分空間の構成により部分空間同定法を再解釈し,入出力データからなる積率行列のSchur complementの固有値分解によって拡大可観測行列の推定値が得られることを明らかにした.また,このことに基づいて部分空間同定法の繰り返し計算法を開発し,数値例によりその有効性を検証した.
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