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2002 年度 実績報告書

部分空間同定法の実用化にむけての基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650451
研究機関九州大学

研究代表者

和田 清  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (60125127)

研究分担者 今井 純  岡山大学, 工学部, 講師 (50243986)
キーワードシステム同定 / 多入力多出力系の同定 / 状態空間モデル / 部分空間同定法 / 遂次計算アルゴリズム / 構造指数
研究概要

制御系を設計するためには対象の動特性の情報が必要であり、対象の動特性を表す数学的モデルを、入出力データから決定するいわゆるシステム同定の研究が精力的に行われてきた。特に最近、モデルの不確かさを考慮したロバスト制御理論の発展とともにシステム同定への関心が高まっている。しかしながら、従来の同定法をノミナルモデルを得る手法としてとらえるとき、未だ一入力一出力(SISO)線形離散時間時不変系以外に対する有効な同定法が確立されている訳ではない。このような背景のもと、特に大規模で複雑な実システムに適した同定法の開発が望まれている。入出力データからインパルス応答の推定値を求めることができれば、この推定値を用いてHankel行列を構成し、Ho-Kalmanの実現アルゴリズムや特異値分解に基づくKungの実現アルゴリズムによって多入力多出力系の状態空間モデルを求めることが考えられるが、多入力多出力系のインパルス応答を入出力データから精度良く求めることは困難である。また、入出力データから差分方程式の係数行列を推定し、この係数行列から状態空間モデルを求めるには、構造指数を適切に決定しなければならないという問題点がある。
部分空間法は、インパルス応答や差分方程式といった入出力表現などを介さずに、入出力データから直接に状態空間モデルのシステム行列(A,B,C,D)を求める手法であり、本質的に多入出系に適した同定法であるため、従来の線形回帰式に基づく同定法にかわる有力な同定法として大きな注目を浴びている。
本研究では,部分空間同定法の実用化に向けて,1)各種連続時間システム同定法のソフトウエアパッケージ化とこれを用いた同定法の比較検討,2)ロバスト制御のためのモデリング法の開発,3)バイアス補償最小2乗原理に基づく一致推定法の開発,4)部分空間同定法の推定値の逐次計算アルゴリズムの開発,5)部分空間同定法の連時間システム,非線形システムなどへの拡張,に関する研究を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] L.J.Jia: "An indirect method for closed-loop system identification"Proc. of the 34th ISCIE International Symposium on Stochastic Systems Theory and Its Applications. (印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Y.Takei: "Subspace identification for error-in-variables models using Schur complement approach"Proc. of the 34th ISCIE International Symposium on Stochastic Systems Theory and Its Applications. (印刷中). (2002)

  • [文献書誌] C.Dachapak: "Kernel principal component regression in reproducing kernel Hilbert space"Proc. of the 34th ISCIE International Symposium on Stochastic Systems Theory and Its Applications. (印刷中). (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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