本研究では未知環境において適応的な行動を獲得するために、多数の脚を有するロボットを対象に、さまざまなセンサを用いて柔軟に複雑な地形を歩行可能なシステムの構築を目的とする。本年度は、昨年度検討した自律分散協調メカニズムに基づいて、行動パターンの生成を行う。また実験用ロボットを試作し、実験的検討を行う。さらに軽量化を考慮した設計手法についても検討を行った。 1.不整地歩行ロボットの設計指針の検討 ・重量配置を工夫することにより軽量多脚ロボットの新しい設計手法を考案した。 ・移動速度、エネルギなどをパラメータとしてロボットの重量について検討を行った。 2.状況に応じた歩行パターンの生成 ・脚の配置や本数に依存しない歩行アルゴリズムを構築し、歩行パターンの自動生成手法を構築した。 3.汎用歩行アルゴリズムのチューニング手法の確立 ・ロボットに依存しない汎用歩行アルゴリズムに関してチューニングパラメータを抽出した。 4.多脚ロボットによるシミュレーションおよび実験的検討 ・多脚ロボットの歩行アルゴリズムに関してシミュレーションにより有効性を示した。 ・実験用多脚ロボットを試作し、静止および移動時のトルクなどの評価を行った。
|