研究概要 |
コンクリートの流動制御に関するシステムを構築するための基礎的なデータの蓄積を実施している。特に高流動コンクリートと関連して高性能AE減水剤の関連するセメントコンクリートの流動制御が必要である。その際,多くの材料が使用されることから,総合的に整理し,まとめて行く必要がある。ここでは,1)初期水和 2)石灰石微粉末やフライアッシュなどの混和材料 3)各種の無機電解質の影響に分類し検討している。 1)はアルミネート相における水和への高性能AE減水剤の影響であり,高性能AE減水剤により水和が促進されるので,抑制方法についての検討が必要としている。 2)については,高性能AE減水剤の吸着量も少なく,流動性も向上するので石灰石微粉末は非常に有効な混和材あるとている。また,フライアッシュについては未燃カーボンが多量な混和剤を吸着するので,その制御が必要としている。 3)は特に都市型廃棄物の処理が進むと各種の陰イオンが混入する事になるので,その影響を総合的にまとめている。Ca^<2+>と難溶性の塩をつくるイオンである炭酸イオン,リン酸イオンあるいは硫酸イオンなどの影響が大きいことを明らかにしている。以上の成果をもとに来年度は解決策についての検討を行い,流動性制御システムを構築する予定である。
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