研究課題/領域番号 |
11650465
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
鳥居 和之 金沢大学, 工学部, 教授 (50115250)
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研究分担者 |
五十嵐 心一 金沢大学, 工学部, 助教授 (50168100)
川村 満紀 金沢大学, 工学部, 教授 (20019730)
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キーワード | 都市ゴミ焼却灰 / エコセメント / 塩化物 / 分極抵抗 / 鉄筋腐食 / 高炉スラグ微粉末 / 電気化学的測定 / ACインピーダンス |
研究概要 |
都市ゴミ焼却灰から作製したセメント(エコセメント)を使用したモルタル中の鉄筋の腐食性状を調べるために、鉄筋を埋設したモデル試験体を作製して、塩水噴霧環境および乾燥・湿潤の繰り返し環境下にて鉄筋の腐食状況に及ぼすエコセメントの種類、水セメント比、および高炉スラグ微粉末の混合の影響について検討した。 塩水噴霧環境下での暴露試験より得られた結果は次のようである。 (1)低塩化物含有型エコセメントは高塩化物含有型のエコセメントよりも鉄筋腐食が少ない。 (2)水セメント比が小さい場合には高炉スラグ微粉末の混合により効果的に鉄筋腐食が抑制される。しかし、水セメント比が大きい場合には高炉スラグ微粉末を混合したものは一旦腐食が始まるとその後は鉄筋腐食が加速される。 (3)分極抵抗値より計算した鉄筋腐食電流値が1μm/cm2以下では腐食が発生しないが、この値が10μm/cm2以上にあると激しい腐食が発生する。 乾燥・湿潤の繰り返し環境下での暴露試験より得られた結果は次のようである。 (1)低塩化物含有型のエコセメントは水セメント比に関係なく鉄筋腐食が発生しない。 (2)高塩化物含有型のエコセメントは水セメント比が55%および65%のものは1年間の乾湿・繰り返しにより腐食が発生するが、水セメント比が45%のものは腐食が発生しない。
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