研究課題/領域番号 |
11650473
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
建部 英博 愛知工業大学, 工学部, 教授 (10064940)
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研究分担者 |
奥村 哲夫 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70078913)
成田 国朝 愛知工業大学, 工学部, 教授 (90064956)
大根 義男 愛知工業大学, 工学部, 教授 (00064931)
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キーワード | 透水性舗装 / 水砕スラグ / ステンレス繊維 / CBR試験 / 路床、路盤 / マーシャル試験 / 浸透水のph / 恒圧試験 |
研究概要 |
透水性舗装の改良路床、改良路盤材には銑鉄を製造する際、副産物として発生する水砕スラグを利用した。この材料の特性である潜在水硬性をアルカリ刺激剤である生石灰などを混合しCBR試験等によりその強度特性を調べた。まず生石灰等や水分、骨材などの最適配合比を求め、この配合による改良路床、改良路盤材料は時間の経過とともに強度は増加し、さらに締固めエネルギーを大きくすれば短時間で強度増加が起こり最少1日養生で舗装要綱の規格値を超すことが確認された。又、空中養生、水中養生の違いによる強度特性も調べ水中養生の方が強度増加が大きくなることも判明した。さらに寒冷地を対象とした凍結、融解に対しても十分耐え得ることも証明した。この改良路床、路盤は透水性が十分であると同時に保水能力にも優れており、この保水の蒸発酸による夏季の路面温度を調べた。その結果、排水性舗装と比較して5゜C〜10゜Cの温度低下も確認された。 尚この改良路床、路盤を通過した雨氷はアルカリ性であり、このままでは、pH12程度の浸透水が地中に入ることとなる。このため生石灰を使用さず、ローラーミル等のアルカリ刺激剤を用いた結果、同様な強度を持ちつつpH9程度まで下げる事が可能となってきている。 透水性舗装の表層、基層については空隙率約30%要求されているが(この空隙では通常のアスファルトでは交通荷重に耐えることが出来ず、高粘度の改良アスファルトが利用されている。)この高粘度のアスファルトにおいても表層部分は目詰まり現象、目潰れ現象が発生する。目詰まり現象に対してはいくつかの対策案があるが、基層の目潰れ現象に対する対策も必要である。このため数種の変形ステンレス繊維を混入させ、その凹凸を骨材にからませ骨材の移動を防ぐ試みを行った。その結果、締固めエネルギーを増加させないと所要の密度、マーシャル安定度は確保できないが、曲げ試験や恒圧試験からはステンレス繊維入り供試体の方が高い曲げ強度、変形量の低減などの効果があることが判明した。
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