研究分担者 |
池田 憲二 北海道開発局, 開発土木研究所, 室長
三上 浩 三井建設株式会社, 技術研究所, 主席研究員
松岡 健一 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (10003170)
小室 雅人 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (10270183)
今野 久志 北海道開発局, 開発土木研究所, 研究員
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研究概要 |
本研究では,重錘落下により衝撃的に曲げおよびせん断の作用を受ける梁,柱などRC部材の耐衝撃性を実験的・数値解析的に明らかにし,合理的かつ汎用性の高いRC部材の耐衝撃設計手法の開発を試みるものである. 実験的研究に関しては,今年度は時間の制約もあり,特にRC梁に限定して,静的に曲げ破壊が先行する断面およびせん断補強筋のないせん断破壊が先行する断面を対象に重錘落下衝撃実験を行った.実験は重錘落下万能試験機を用い,300kg〜400kgの重錘を所定の高さから最大10m/s程度で試験体に自由落下させることによって行っている.なお,測定項目は重錘に発生する衝撃力,支点反力,変位および主鉄筋ひずみの時系列である.実験結果より,曲げ破壊型,せん断破壊型RC梁共に,1)重錘衝撃力-載荷点変位や支点反力-載荷点変位関係から各動特性について検討する; 2)支点反力を動的耐力と仮定した場合の動的耐力と静的耐力の関係から動的応答倍率を検討する; 3)重錘質量が異なる場合の衝撃挙動に関する力積一定側と入力エネルギー一定側の適用性に関する検討を行う; 4)入力エネルギーと吸収エネルギー量の関係を明らかにし, 5)1)〜4)の関係を用い,動的荷重入力に対する換算静的曲げおよぴせん断耐力の算定手法を開発し,上記RC部材に限定して,合理的かつ汎用性のある耐衝撃設計手法を開発した. 解析的には,単純な構成則を用いた有限要素法によるRC部材の三次元弾塑性応答解析手法を確立することを目的に,本研究対象の衝撃荷重が比較的載荷速度の小さい場合であることより,静的物性値のみを考慮し歪み速度効果を無視した場合の数値解析手法を提案し,単一載荷時の各RC梁に関する実験結果と比較することによりその妥当性を検討した.検討結果,曲げ破壊が先行する場合には,重錘衝撃力波形,支点反力波形,載荷点変位波形,残留変位,ひび割れ分布性状を精度良く解析可能出ることが明らかになった.
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