本年度は、PCクラスターの構築を行ない、高速多重極境界要素法の並列処理プログラムの開発を行なった。また、大規模解析に必要な反復法の前処理法についていくつかの手法を試行した。 ・並列処理コードの開発。9台のPCを使ったクラスターを構築して、高速多重極境界要素法の並列解析コードを開発中である。現在、本格的な解析のための計算コードを開発する目処がたった状態である。(未公表) ・境界要素法における反復解法の前処理法の開発。昨年度に引続き、できるだけ効率良く計算するための前処理法を探索した。前処理法の適否は対象とする問題に依存するので、さらにいくつかの手法を加えて総合的に検討している。現在のところ、コード化は難しいが、Wavelet変換を用いた前処理手法が各種の問題に有効であることがわかってきている。(一部公表) ・非均質領域(多相領域)における前処理法の開発。2次元動弾性問題および3次元静弾性問題において、非均質領域解析のためのコードを開発中し、非均質領域解析に有効な前処理法を開発した。(一部公表) ・半空間における波動問題を扱うための高速多重極境界要素法の開発を行ない、2次元および3次元音響解析に応用した。(公表)
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