研究概要 |
(1)1964年新潟地震による新家庭裁判所建物(地上4階、RC杭)および1995年兵庫県南部地震による芦屋市宮川大橋橋台基礎杭、阪神高速5号湾岸線の5橋脚の基礎杭、神戸市東灘ガスタービン発電所燃料輸送ポンプ基礎杭を対象として、構造物の慣性力および側方流動による地盤の永久変位を考慮した数値解析により被害過程と被害原因の究明を行った。このため当該地盤の土質資料、地震後の地表面変状調査結果の収集、および地震前後に撮影された航空写真による近傍地盤の地表面永久変位の測定を行った。 (2)遠州灘の浜砂による模型地盤(長さ3m,幅1m,厚さ0.5m)にアクリルパイプ製の模型杭(外径23mm)を設置して、正弦波加振によって液状化と側方流動を発生させ、杭に作用する外力を測定した。地表面勾配、液状化層の厚さ、模型地盤の相対密度などの諸条件が流動外力の特性に与える影響を実験的に明らかにした。 (3)上記の模型実験結果をもとに液状化土を非線型粘性流体と見なした側方流動外力評価のための数値解析モデルの構築を行った。
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