(1)遠心載荷装置を用いた模型杭に作用する液状化地盤の流動外力に関する実験を行い、以下のことを明らかにした。緩詰めの砂層が完全な液状化状態にある場合は模型杭に作用する外力を流体の抗力として表すことができるが、比較的締め固まった砂層が不完全な液状化状態では地盤変位が支配的な固体力となる。 (2)1964年新潟地震におけるNHKビルおよび家庭裁判所ビルの基礎杭の被害を分析し、いずれの場合においても液状化層上部に存在した非液状化層の変位が杭被害に関して支配的な影響を与えたことを明らかにした。 (3)3年間にわたる一連の研究成果をまとめ、液状化土の側方流動に対する基礎杭の耐震設計法と解析モデルを提案した。
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