研究課題/領域番号 |
11650505
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
沖村 孝 神戸大学, 都市安全研究センター, 教授 (50031125)
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研究分担者 |
鳥居 宣之 神戸大学, 都市安全研究センター, 助手 (70294246)
吉田 信之 神戸大学, 都市安全研究センター, 助教授 (20166961)
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キーワード | 補強土工法 / ジオテキスタイル / 盛土のり面 / 高密度電気探査 / 地盤改良 / 動的応答解析 |
研究概要 |
本研究は、高盛土の常時及び地震時の安定化の手法を得るため、盛土高さ22.5mの試験盛土において、軟弱地盤の処理、常時及び地震時の斜面安定に及ぼす補強土工法であるジオテキスタイルの効果を評価するとともに、最適な盛土施工方法を求め、将来計画されている30m以上の高盛土斜面の安定検討の資料を提供する。 調査及び解析によって得られた結論を以下に示す。 1)盛土の変位計測を水平方向、鉛直方向に分けて実施した。その結果、水平変位は盛土基盤上位で最大値が出現したが、その値はジオテキスタイルのある斜面がない斜面に比して施工中で5mm小さくなることが明らかになった。また鉛直方向の変位量は盛土完成後ののり面の法肩付近で急激な沈下が見られた。この原因については今後究明する必要がある。 2)ジオテキスタイルの張力を測定したところ、ジオテキスタイルの引張強度より小さな値が測定され、将来の変形に対しても大きな効果が期待できる。 3)軟弱地盤の広がりの把握には、高密度電気探査手法が有用であることが明らかになった。しかし、ボーリング調査やスゥエーデン式サウンディングにより得られる地層境界と測定比抵抗値との間には、何の相関もないことが明らかになった。 4)軟弱地盤改良法としてセメント改良が行われた場合、セメントの固化のプロセスは、高密度電気探査より得られる比抵抗値によりほぼ明らかになること、これにより改良層の分布の把握もある程度把握できることが明らかになった。 5)上述した結果は、高密度電気探査結果のみでは不可能で、ほかの手法と併用することで可能となる。しかし、広がりの把握のためには高密度電気探査は有用である。 6)動的解析の結果、ジオテキスタイルの効果は、盛土全体の応答性状に与える影響は少ないが、法肩部をはじめとする法表面のせん断ひずみの低減に寄与し、変位を抑制する効果が確認された。
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