研究分担者 |
北野 利一 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (00284307)
鎌田 磨人 徳島大学, 工学部, 助教授 (40304547)
中野 晋 徳島大学, 工学部, 助教授 (50198157)
竹林 洋史 徳島大学, 工学部, 助手 (70325249)
湯城 豊勝 阿南工業高等専門学校, 助教授 (50158333)
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研究概要 |
1.河口及び汽水区間における流路変動の解析(中野・北野) 徳島県吉野川において,GPSと音響探知機を組み合わせた河口砂州と河口前面海域の形状測量を行い,当該区域の地形変動解析に必要なデータを充実させた.また,1967年〜2000年の間に実施された定期横断測量データを整理し,各断面につき101個の固定標定点を設置し,地盤標高を統一表現するデータベースを作成した.ついで,経験的固有関数法による地形変動特性解析を行い,1985年以降,0〜5kmの区間で顕著な河床上昇が生じていることを確認した. 2.植生動態の再現・予測モデルの開発(岡部・鎌田) 吉野川の17〜20km区間左岸に位置する交互砂州において,ヘリウム気球による空撮を併用した詳細な植生調査を実施した.また,この結果も含め,過去8年にわたって追跡してきた3砂州の植生状態の経時変化を分析し,群落遷移過程に内在する諸特性を把握した.さらに,選好度モデル及びニューラルネットワークモデルにより,河状履歴指標値からのメッシュ化した植生図の再現を試み,いずれの場合にも,約70%という高い精度でメッシュ単位で出現する植種の判別が可能であるが,両モデルには,再現の仕方に特有の相違があることを確認した. 3.流路変動の数値計算法の高度化(岡部・湯城・竹林) 樹林帯を通過する流れの浮遊砂濃度分布を詳細に計測するモデル実験を行った.特性の多連サイフォンを用い,平面的に平均化された浮遊砂濃度鉛直分布の正確なデータを得た.また,過去に集積した乱流計測資料も利用しつつ浮遊砂のdispersive fluxを評価し,この成果とk-ε乱流モデルを組み合わせた鉛直濃度分布の数値計算法を開発した.さらに,混合砂礫の条件下で生じる自己形成流路の挙動について,その形状の多様性に関する数値解析的検討を行った.
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