研究課題/領域番号 |
11650564
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
田中 和博 日本大学, 理工学部, 教授 (50246815)
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研究分担者 |
高橋 迪夫 日本大学, 工学部, 教授 (50060059)
大木 宜章 日本大学, 生産工学部, 教授 (90059981)
中村 玄正 日本大学, 工学部, 教授 (20060147)
長林 久夫 日本大学, 工学部, 助教授 (70102431)
松島 眸 日本大学, 理工学部, 助教授 (10102427)
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キーワード | 非点源汚濁負荷 / 降雨流出負荷 / 地域特性 / 路面堆積物 / 大気降下物 / 重金属 |
研究概要 |
日本大学の3キャンパスが位置する千代田(東京)、津田沼(千葉)、郡山(福島)は、土地利用形態などの相違から、それぞれ商業都市、住宅都市及び地方都市と特徴づけることができる。本研究の目的は、これら地域特性の異なる3地点を調査対象として非点源汚濁負荷の降雨流出特性を明らかにすることである。 平成11年度は、調査地点の検討を含む調査体制の整備と予備調査を行った。まず、非点源汚濁負荷の降雨流出が屋根や路上の堆積物に由来していることに着目し、各キャンパス内及びその周辺に選定した試料採取場所において、大気降下物及び路面堆積物の発生量とその成分調査を行った。千代田区における大気降下物の発生量は、1日当たりおよそ0.3kg/ha/dayであり、津田沼周辺で調査した発生量のおよそ3倍であった。また、千代田区において大気降下物並びに路面堆積物の重金属含有量を調べた結果、大気降下物では鉄、亜鉛、鉛の順におよそ2,000、1800、140mg/kg、路面堆積物ではそれぞれ5,600、560、53mg/kgであり、路面堆積物に比べ大気降下物中には亜鉛や鉛の含有比率が高いことが分かった。今後、測定成分を増やすと共に津田沼や郡山においても調査を行い、その地域特性を明らかにして行く予定である。 また、都市域より流出する非点源汚濁負荷の主たる発生源と考えられる自動車交通の影響を明らかにするため、高速道路排水中に含まれるSS,TOC,T-Nなどについて流出特性を調べた。その結果、高速道路排水からの流出濃度は一般道路に比べて著しく高くはないが、窒素成分については比較的高濃度に流出する傾向が見られた。今後、試料採取地点並びに採取回数を増やし、その流出特性を明らかにして行く予定である。
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