研究課題/領域番号 |
11650573
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
源栄 正人 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90281708)
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研究分担者 |
星 道夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90005504)
柴田 明徳 東北文化学園大学, 科学技術学部, 教授 (30005251)
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キーワード | インパクター / 振動試験 / スタッキング / 振動特性 / 水平振動 / 上下振動 |
研究概要 |
本研究では、再現性のある衝撃的な波動を発生させる装置として、地盤の反射法探査のための加振源として用いられているエアガンタイプのインパクター(137気圧の圧縮空気を水中に発射することにより衝撃波を発生させ、直径約1メートルの鋼製円盤を介して地盤に伝える装置)を用いた実存構造物や縮小模型の振動実験を行うことにより、衝撃的な波動に対する構造物の応答特性を実験的に検討する。 本年度は、インパクター加振によって発生する波動の基本的特性として、振動数特性、加振源からの距離減衰特性等の整理を行った。インパクター加振は10秒間隔で10回の加振をし、計測記録をスタッキング処理することによりノイズ成分が少なくなることや、再現性が極めて高い加振を行えることを確認した。また、100m以上離れた2点において加振点と計測点を交換することにより相反定理を実験的に検討したところほとんど同じ波形が得られることを確認した。また、実存構造物として東北大学工学研究科の建設系研究棟(SRC造9階建)の近傍地盤に衝撃的波動を与えたときの同構造物の加振試験を行い、上述のような10回加振による計測データのスタッキング処理により約20Hzまでの挙動を把握した。インパクター加振による試験は高次の水平振動や上下振動の把握に有効であることが分かった。 さらに、1998年9月15日の仙台市直下で発生した宮城県南部地震(M=5.1、深さ10Km)における同建物(震央距離6.5Km)の強震観測記録(1階の水平加速度451ガル、上下加速度約100ガル)に基づく振動特性との比較検討を行い、振幅レベルの違いによる卓越振動数の違い等に関する考察を行った。
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