研究課題/領域番号 |
11650600
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 横浜国立大学 (2000) 大阪工業大学 (1999) |
研究代表者 |
田才 晃 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (40155057)
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研究分担者 |
長田 正至 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40282959)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 鉄筋コンクリート / 地震 / 柱 / 軸耐力 / せん断劣化 / エポキシ樹脂 / ファイバーモデル / トラス・アーチ |
研究概要 |
鉄筋コンクリート造建築物の損傷限界の設定に資するよう、曲げ降伏が先行する柱の水平耐力と軸方向耐荷能力の劣化の関係、およびそれらの修復性について構造実験により調べた。実際の設計において十分なせん断余裕度を確保するのが難しい場合を想定し、曲げ降伏後の塑性変形能力が比較的小さく、部材角R=1/80rad.程度でせん断による耐力低下を生じる約1/2縮尺の柱を実験対象とした。水平加力は定軸応力度0.2σB下で、片振幅R=1/800rad.ずつの逆対称曲げ静的正負漸増繰り返し載荷とし、正負の水平耐力の平均値が最大耐力時、80%低下時、60%低下時、および20%低下時まで加力し、残留変形を修正した後、軸方向載荷を行い残存軸耐力を捕捉した。その結果、最大水平耐力以降のせん断劣化過程において、軸耐力は中央部のせん断ひび割れ発生とともに急激に低下し、その後水平耐力の低下比率に対して比例的に減少することがわかった。水平耐力が80%に低下した試験体のせん断による損傷をエポキシ樹脂注入により補修した場合、水平耐力および軸耐力を完全に回復することが可能であった。ファイバーモデルを用いた曲げ塑性解析による残存軸耐力の予測値は実験結果を過大評価したため、実験時の観察結果からせん断劣化過程における残存軸耐力の低下過程はせん断による損傷の進展と対応していることを踏まえ、せん断耐力の評価方法であるトラス・アーチ理論を残存軸耐力の評価に援用した。すなわち、帯筋の負担力と主筋の付着力からトラス作用によるコンクリート負担分を求め、これに基づく残存軸耐力の推移を評価したところ、実験値と一定の差が生じ、この差は柱に加えられた定軸力がアーチ作用によって伝達されることを仮定することによって説明できるため、トラスおよびアーチによるコンクリートの圧縮力負担の和をコンクリート有効強度と見なして残存軸耐力を解析した。解析値は実験から得られた残存軸耐力の低下過程を精度よく再現することができた。
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