研究課題/領域番号 |
11650602
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
大田 和彦 近畿大学, 工学部, 講師 (70203784)
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研究分担者 |
花井 正実 近畿大学, 工学部, 教授 (50037719)
玉井 宏章 広島大学, 工学部, 助手 (80207224)
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キーワード | ブレース / コンクリート充填鋼管材 / ケミカル・プレストレス / 膨張コンクリート |
研究概要 |
研究計画に基づいて、本年度は下記の研究を行った。 1)平鋼を挿入した膨張コンクリート充填鋼管ブレース材の繰り返し圧縮実験 平鋼を挿入した膨張コンクリート充填鋼管材の繰り返し圧縮実験を行った結果、本ブレース材は、高圧縮荷重に対して、極めて高い強度と剛性を有していることを明らかにした。過去に実施した、同様の繰り返し引張実験の結果と合わせ考えると、本鋼管材は、制振ブレース架構のブレース材として、その実用性が極めて高いと考えられる。 2)膨張コンクリート充填鋼管材の基本特性に関する研究 (1)最初に、1)の実験と同じ水/(結合材+膨張材)比20%の膨張コンクリートを使用して、本鋼管材の引張・圧縮特性を明らかにするための実験を行った結果、本鋼管材は、石灰系膨張混和材を使用し、膨張材/(結合材+膨張材)比64%以上の調合にすれば、鋼管内コンクリートに、初期応力として、材軸方向に20MPa以上の、また、鋼管厚方向に17MPa以上の圧縮応力度が生じ、この膨張圧以上であれば、たとえ、外端部平鋼降伏荷重近くまで引張力や圧縮力を受けても、平鋼とコンクリートとのすべりの影響のない材中央部では、部材断面はほぼ一様な変形をし、初期の断面剛性がほぼ保持できることを明らかにした。 (2)次に、水/(結合材+膨張材)比30〜40%の膨張コンクリートを使用して、本鋼管材の圧縮特性を明らかにするための実験を行った結果、水/(結合材+膨張材)比30%の膨張コンクリートであっても、膨張材/(結合材+膨張材)比を55%程度以上の調合にすれば、膨張能力の極めて高いコンクリートを作製できることを明らかにした。また、このときの本ブレース材の設計用圧縮限界歪は0.1%程度に設定すればよいことを明らかにした。
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