研究課題/領域番号 |
11650630
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
本多 友常 和歌山大学, システム工学部・環境システム学科, 教授 (20304181)
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研究分担者 |
千森 督子 和歌山信愛女子短期大学, 助教授 (40290449)
足立 啓 和歌山大学, システム工学部・環境システム学科, 教授 (50140249)
奥 俊信 和歌山大学, 大学院・工学研究科・都市環境工学専攻, 教授 (20029359)
河崎 昌之 和歌山大学, システム工学部・環境システム学科, 助手 (60304185)
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キーワード | 傾斜環境 / 相家 / 間取り / 土間 / 変容 / 和室 / 板の間 / 集落 |
研究概要 |
和歌山県の典型的な漁村である雑賀崎の集落についての変容のありさまを調査分析し、傾斜環境における生活空間の変容について検討した。 本研究では1971年に行われた雑賀崎集落内中ノ丁筋の間取り調査資料(旧資料)のフィールドノート)をもとに、同一地区中ノ丁筋の間取り実測調査を1998年、1999年の2年間にわたり実施した。新調査により得られた結果を図面化し、それを参照資料として旧資料にも同様の図面化によるデータ化を施し、双方の資料を部屋の大きさ、床仕上げ、機能変化について比較し、約30年間にわたる家屋変容の実態と特質を明らかにした。 集落レベルにおいては、傾斜地に立地する集落の変容とその特質を捉えるため、代用特性としての陸屋根と勾配屋根の変遷を、航空写真による数量的把握によって分析することを方法とした。この方法を採用する理由は、集落外からの景観が2階建の柱梁ラーメン構造の住宅集落のように見えるにもかかわらず、その内部においては勾配屋根による住居形式が多数残存しており、新旧の生活空間が交差しつつ、変容を続けていることによる。ここに得られた客観的知見にたいし、生活環境における住民意識を分析し、過疎・高齢化する傾斜地集落における住環境の長所や問題点を抽出した。またこれに並行して木造住宅の可能性を求め、狭小な敷地における木造架構の可能性を追求した。
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