研究課題/領域番号 |
11650636
|
研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
山本 明 千葉工業大学, 工学部, 教授 (10083891)
|
研究分担者 |
片山 律 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (40177415)
河東 義之 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50016474)
池永 博威 千葉工業大学, 工学部, 教授 (70083897)
|
キーワード | 伝統的建造物 / 街並み保存 / 歴史的景観 / ストックホルム / 景観指標 |
研究概要 |
スウェーデン・ストックホルム市ガムラスタン地区(33.2ha)の街路面建物外観(438面)を対象とする現地調査(1999年8月〜9月)の結果に基づき、昨年度は建物の形態属性の実態を把握し、景観の特徴を考察した。 本年度は、研究者らが既に提唱した日本国内での歴史的景観の纏まりを記述する指標を用いて研究対象地区の建築物「群」の形態属性を定量的に記述し、日本の木造伝建地区とヨーロッパの伝統的な組積造市街地との間の形態属性の比較を通して、以下の記述方法の妥当性を検討した。街路景観の記述指標は、建築物群の特徴的な形態の、1)密度を表す指標(出現度)、2)連続性を表す指標(連続度およびクランプ指標)、3)複数の街路間の景観的な均質性(均質度)の三種類である。 その結果これらの指標は、1)歴史的景観の纏まりに加えて変化の様子も記述すると同時に、2)歴史的景観の地区内において街路の性格の違いによる景観的差異をきめ細かく表現でき、3)組積造建築(今回)の算定結果と木造真壁造・町屋形式(既往研究)における算定結果との間に顕著な差異が無くこれらの指標が建物の構法の違いを越えて汎用性を有する、という点が知見として得られた。
|