研究課題/領域番号 |
11650638
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
浅野 平八 日本大学, 生産工学部, 教授 (70060043)
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研究分担者 |
広田 直行 日本大学, 生産工学部, 助手
安藤 淳一 道都大学, 美術学部, 助教授 (60168036)
藤谷 陽悦 日本大学, 生産工学部, 助教授 (60120549)
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キーワード | 公民館 / 社会教育 / 建築計画 / 計画史 / 社会事業 / 施設計画 / 年表 / 行政施策 |
研究概要 |
本年度は公民館の建築計画史年表の作成と全国優良公民館調査である。 建築計画史年表については関連文献を精査した。特に月刊公民館創刊時の1955年から現在までを各図書館の協力を得て収集できたことは大きな成果である。これにより社会教育分野での研究成果と対照させながらマクロな視点での公民館整備の流れを把握することができた。すなわち1949年社会教育法制定以前、法制化から設置基準制定まで、社会教育学級・市民講座全盛期、・都市型公民館の模索、生涯学習移行期である。 ここで公民館の前史形態に注目すべき事象が多々発掘できた。社会事業とその設置場所から、「施設とは本来、事業を施し設ける」という意味であったことが検証できた。また地場産業や素封家、宗教団体による啓蒙活動にも、公民館につながる系譜をたどることが出来た。これらは次年度の研究計画にある千葉県と北海道の事例でさらに資料を堀り下げて検討し、論文発表する予定である。 優良公民館調査については、1948年から現在までの表彰公民館を関連資料からリストアップし、所在地確認の作業を終えた。アンケートについては年表に記すキーワードとそのキーワードに関わる事象を整理した上で、アンケート項目を作成する手順を踏んだため、本年度内にアンケートを512館につき発送し回収を待つ状態である。回収の状況を分析してさらに次年度追加調査を行う予定にしている。このアンケート結果から公民館の機能の変遷を建築計画特に室構成の変遷として分析する。
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