研究課題/領域番号 |
11650640
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研究機関 | 武蔵工業大学 |
研究代表者 |
谷口 汎邦 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (40016332)
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研究分担者 |
浅沼 由紀 武蔵工業大学, 工学部, 客員研究員
天野 克也 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60159457)
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キーワード | 高齢者 / 地域施設 / 老人福祉センター / 老人憩の家 / 施設機能 / 複合化 / 余暇活動 / 都市 |
研究概要 |
本研究は、全国都市における老人利用施設(老人福祉センター、老人憩いの家、自治体独自の高齢者コミュニティ施設等)について、高齢者を取り巻く今日的社会環境の変化を背景とし、既存の施設を軸にした施設機能の再編の方向性を探るために、施設の設置状況、施設内容及び他施設との連携・複合の実態からみた施設設置形態により都市を類型化し、その特徴を示した上で、各類型の代表的都市にある施設に対する利用者調査等を実施し、施設利用圏、空間利用実態、施設機能要求を明らかにすることを目的としている。今年度行った研究の成果は以下に示す通りである。(1)全国694都市の老人利用施設の所管部署に対して、老人利用施設の施設整備方針及び施設概要に関するアンケート調査を実施した。その結果、都市別にみた老人利用施設の設置数及び他施設の併設率と都市人口特性の関係から、需要人口に応じた施設整備の現状と併設が都市規模に寄らないことを明らかにした。また、老人利用施設の併設状況について、開設年及び併設施設種類から考察し、福祉系施設(高齢者施設、障害者施設、児童施設等)との併設が最も多く、近年は高齢者対象施設との併設が増加していることを把握した。(2)併設されることが多い福祉系施設等を併設する老人利用施設4施設を対象に、施設管理者及び利用者へのヒアリング調査を実施した。その結果、管理運営面でのエントランス共有による管理上の不都合や利用面での他施設利用・世代間交流の利点、動線交錯による危険性等の課題を明らかにした。(3)全国694都市の高齢者向け学習事業の所管部署に対して、事業実施内容に関するアンケート調査を実施した。その結果、学習事業の所管部署と教室開催場所の関係について、教室単位、都市単位からみた分析考察を行うと共に、事例調査として立川市・文京区・杉並区・板橋区における学習事業参加者に対するアンケート調査を実施し、その利用圏等を把握した。
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