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2000 年度 実績報告書

室町中期〜後期における宮殿系厨子の建築様式に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11650655
研究機関横浜国立大学

研究代表者

大野 敏  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20311665)

キーワード宮殿系厨子 / 鶴林寺本堂内宮殿 / 興玉神社内神殿 / 中山寺本堂内厨子 / 雲門寺厨子 / 為生寺観音堂厨子 / 宝珠院観音堂内厨子 / 餘慶寺本堂内厨子
研究概要

1,実測調査
実測図作成予定7件のうち、鶴林寺本堂内宮殿(兵庫、応永4年1397)、興玉神社内神殿(宮崎、応永6年1399)、中山寺本堂内宮殿(福井、永禄6年、1563)、雲門寺厨子(愛媛、元亀2年、1570)の4件で、このうち鶴林寺宮殿と興玉神社内神殿は実測図完成。中山寺本堂内厨子と、雲門寺厨子は実測図作成中。薬王院本堂内宮殿(茨城、天文20年、1551)は拝観できたが実測調査の許可が下りず実測図作成は困難と思われる。中山神社本殿内中央宮殿および脇宮殿(岡山、永禄2年ころ)は今年度は着手せず。実測調査予定外では、為生寺観音堂内厨子(福井、応永5年墨書銘、1398)、宝珠院観音堂内厨子(千葉、永禄6年、1563)の実測調査を行い実測図作成中。
2,実測図面作成対象外の調査
実測図作成外の調査予定8件のうち、予定通り調査を行ったのは長谷寺厨子(鳥取)、妙源寺柳堂厨子(愛知)、大善寺本堂内厨子(山梨、文明5年、1473)、餘慶寺本堂内厨子(岡山、永禄13年頃)の4件である。調査予定外のうち蓮花寺本堂内厨子(愛媛)は、実測図作成可能な精度の調査を行なった。また、長谷寺厨子・大善寺厨子・余慶寺厨子についても実測図作成可能な精度の調査を行った。
3,調査の成果
我が国の宮殿系厨子のうち最大かつ最高傑作と目される鶴林寺宮殿の実測図を完成させたことが第1に重要。次いで、興玉神社内神殿の改造状況を明らかにし、斗供構成が禅宗様摂取過程の特徴のひとつである可能性を示した。また、従来その形式の詳細が不明であった雲門寺厨子が宮殿系厨子と天蓋・帳房折衷厨子との中間的な存在であることを確認できた。さらに応永5年の墨書銘を持つ為生寺厨子が本格的な宮殿系厨子(軒切断・屋根欠失)であること、中山寺本堂内厨子の近世に於ける改造状況が確認できたこと等が主要な成果といえる。
なお、実測図作成対象外の調査件数は予定数8件を下回った(5件)が、調査精度は予定よりも高くできたので、将来的に実測図作成件数が上乗せできると期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 大野敏: "興玉神社内神殿の建築について-組物構成の特徴を中心として-"日本建築学会学術講演梗概集(東北). F2. 169-170 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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